精進料理について
一般的に精進料理とは、肉や魚を使わずに、野菜や果物や海草などを用いてつくられた料理を指します。
ただし、野菜の中でもニラ、ネギ、ニンニクなど、臭いがきつい食材は使いません。また香辛料など、刺激の強い物もあまり用いない約束になっています。
「精進」には、「物事に精魂を込めて一心に進むこと」という意味があります。
また、仏教的には「仏さまの教えを一生懸命守ること」という意味を持っています。
多くの方々は「精進料理は殺生をしないための料理」と考えられているのではないでしょうか?しかし、本当はそうではありません。
仏教の教えでは「草木や国土など、心がないと言われているものにもいのちはある」と説かれています。
ですから、野菜や果物を食べてもいのちを奪っているのです。
精進料理は、ただの菜食主義とは異なり、仏教の教え、特に「殺生」や「いのち」についてあらためて真剣に考え直すための料理なのです。